PUSHMIPULLYU

-オシツオサレツ日々は過ぎる

2013年に読んだ本

ひさびさに。 2012年版は結局作らないまま、過ぎ去って忘却の彼方だった*1。何はともあれ2013年版を。 読書らしい本てほんとに年々減ってるなーと。 年始は「SHERLOCK」に嵌りそこからドイル原典回帰し*2、 春頃は日本芸能に気触れて知識不足補いで文楽・歌…

2011年読んだ本

ブログの存在はたまに思い出すのだけど、なかなか立ち戻れないというか、いつのまにか習慣から外れてしまって、余裕がないと勝手に思い込んでいるような具合で、ひさびさにログインしたら、過去に書きかけの記事があったので、今更ながらアップみむとてする…

2010年読んだ本

2010年読んだ本、記憶ある限り31冊。 (上下巻は一冊換算、読みかけ省く) 前年を振り返ると、33冊なので純減でした、むねん。 これはすごいと特に記憶が残っているのは、小川一水さんの天冥の標シリーズ。 シリーズはまだ途中で終わってないけど、あっつい…

ジェイン・オースティン,セス・グレアム=スミス「高慢と偏見とゾンビ」二見文庫

Pride and Prejudice and Zombies by Jane Austen and Seth Grahame-Smith つねづね原著の「高慢と偏見(以後PP)*1」は出会って以来ほんまにおもろい小説だと思っていたのだが、なにぶん19世紀の恋愛小説はあんまり世の中に出る機会がない。英語圏ならまだ…

2009年読んだ本

いやはや。 纏めてはみたけど、読了本は全部で33冊。 少ないなぁ。 まー記憶にある限り、なにかにメモった限りなので忘れている本もあるかもしれん。 無難に趣味を読み続けたという感じか。 新発見もあまりないのが少々かなしいものの、どれも楽しめた印象。…

2009年読んでない本

はあ。 今年も貯まってます。 あまりにも貯まっていたので、2009年の中頃に部屋の大改造をしたときに、あまりにも読まない本は売り払ってしまったんだけど、まだまだあるんね。 全部で21冊、部屋にある限り。あとは図書館に限りなく。いちばんの古参はスカイ…

万城目学「鴨川ホルモー」

文庫化になったのをきっかけにやっと読んだ。 ほんとに面白いからと何度も聞いてはいたが、読んでてナンダコレは?って感じ。 こんなにバカらしいのに、なんでこんなにも面白くなるのはナンデダ? それこそ「ホルモー」の魅力といいましょうか・・・(笑 京…

シャンナ・スウェンドソン「コブの魔法使い」

あー、とうとう翻訳第4弾が出ちゃいましたね。 「おせっかいなゴッドーマザー」ののちに、続きがどうしても読みたくて、原作の"Don't Hex with Texas" を買って、去年の夏から冬の初めぐらいまで頑張って100ページぐらいまでは読んだんだけど、読破にはいた…

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常〈1〉」

年末になんか面白そうな文庫はないかと、LIBROで物色して買った。 年明けてすっかり買ったことなど忘れていたんだが、「ガラスの仮面」の新刊をどこに置こうかと、思案して開いた棚にひっそり置いてあった。 ヤングアダルト向け? すいすい読めて、面白かっ…

海堂尊「ジェネラル・ルージュの凱旋(上)(下)」

フジテレビの先クールのドラマでやっていた仲村トオルの「チームバチスタの栄光」のファンでしたわ。 さきの読めない展開に毎週結構わくわく見てて、ははぁーっと感心するような。 小説・映画ともにかなり前から話題になっていたのは知っていたけど、なかな…

海堂尊「ナイチンゲールの沈黙(上)(下)」

「歌を歌って、人にある情景を見せる」なんだっけ?、こういうような話を映画で見た事あるぞと、どうしてもひっかかって、調べたところ「ギミー・ヘブン*1」だった。共感覚を題材にしたサスペンス映画、そういう感覚を持つ人がいるとはと、一時期興味を持っ…

シャンナ・スウェンドソン「赤い靴の誘惑」: Shanna Swendson 'ONCE UPON STILETTOS'

一作目が出たときに、「魔法版B・J」にひかれて、すぐ買って読んだんだが、あれって何年前だっけ? 二作目は図書館の文庫コーナーで見つけて、サラッと読める感が捨てがたく、借りてきた。 うん。 一作目よりも二作目の方が好きだな。 一作目は主人公がハッ…

スチュアート・ヒル「アイスマーク 赤き王女の剣 : The cry of the Icemark by Stuart Hill」

久々に面白いファンタジだよ。 大好きなガース・ニクスの「古王国記」シリーズに並ぶなぁ。規律と規模と科学の力を誇り侵略してくる帝国相手に、立ち向かう寒さ厳しき小国の女王。 戦略シーンがよくできてて、ははぁと感心。 かたや科学と対立をなす、ウォー…

有川浩「クジラの彼」

この人とはツボが同じだなぁと(笑。 あとがきに「ベタで甘い小説のなにがいけない?!」とあったけど、いやいや、大歓迎・同意見なり。ホントは「図書館戦争」を探していたんだけど、それだけでこの人はいいなと読もうと思ったし。 自衛隊ネタは知り得ない世…

森見登美彦「太陽の塔」新潮文庫

トップランナーに森見さんが出ていたんで、読みかけて放置プレイに近かった「太陽の塔」をようやく読了。阿呆らしくて妄想の数々が恥ずかしいぐらいに面白いんだけど、どうも先を読む期待感を催さないというか、決してドキドキワクワクはしない世界が京都を…

レイ・ブラッドベリ「華氏451度」 "Fahrenheit 451" Ray Bradbury

ブラッドベリは「火星年代記」がとても好きで、同時に有名な「華氏451度」が慢性読みたいリストに入っていたのだが、ようやく常とは違う市の中央図書館へふらっと行ったところ、書棚に(中央ゆえに)当然だろ?と言わんばかりに置いてあった。こう言ったらお…

コニー・ウィリス「最後のウィネベーゴ」

The Last of the Winnebagos and other stories by Connie Willis 去年の年末に出てすぐ珍しく新刊本を買って、早数ヶ月。やっと読み終えた〜。 速度が遅い=内容が面白くないではなく、これはただ単に私が短篇集読むのが苦手だからに他ならない。連作短篇な…

京極夏彦「前巷説百物語」

京極夏彦の文章は澱みがない。 文体に華美な装飾はなく、茶化すようでもなく、自堕落でもなく、すぅと読みやすく、ストンと落ち着く。 日本語を読むのにストレスがない、頁を跨がない活字は美しいとつい思ってしまう。 礼賛者じゃないが、巷に溢れている文章…

カレン・ジョイ・ファウラー「ジェイン・オースティンの読書会」

暑い日に本を読むのは、ちょっとした集中力となによりその本が面白くなければできない。 ファウラーの「ジェイン・オースティンの読書会」は二週間前に図書館で借りて来て読み進めてきたけど、昨日の時点でまだ1/3程度だった。なんだかまだ展開が読めずに面…

金原瑞人「翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった」

図書館で本を探そうとしてお気に入りの書棚を物色していると、かならず目に入るのが金原瑞人という訳者の名前。 お気に入りというのは海外文学か海外児童書の棚で、その遭遇率は100%だ。 どこにでもいる。 というか、この方はなんでそんなに翻訳ができるの…

高野秀行「ワセダ三畳青春記」集英社文庫

ああ、可笑しいったらない。 電車の中で読むのは苦痛。 こんなに可笑しいのに、思いっきり噴き出せないなんて損した気分だよ。 今年のナツイチのストラップを貰ってみたいがために、昨日本屋で物色した甲斐があったというものだ。そして、昨日買ったばかりで…

 引力

手元には読みかけのジャスパー・フォードの「文学刑事サーズディ・ネクスト3 〜誰がゴドーを殺したの?(上)(下)」と京極夏彦「前巷説百物語」と伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」があるっていうのに、どうして古本市場から帰ってきた自分の手元…

恩田陸「チョコレートコスモス」

2004年ぐらいから人に誘われるがまま、演劇を見出して早3年。 劇場に入るのにも異空間に行くようで、ドキドキしていたのもつかの間。 勝手知ったるように、馴染みの劇場に出入りするようになったりして、最初の恥じらいはなくなったけど、「リアル」という意…

司馬遼太郎「坂の上の雲<二><三>」

戦争なんて愚かなものだと、とにかくばっさりと認めていなかった。 人殺しに良いも悪いもあるわけがない。 とにかく戦争をする国は野蛮で愚かだと、戦後育ちの私は思い込んでいた。 それが「坂の上の雲」を読んでいくと、私はなにもわかってなかったんだとい…

司馬遼太郎「坂の上の雲」

極端に言えば、これがさ、100年程ちょっと前の日本なんて信じられないな。 司馬の語り口に感化されている気もするが、日本というのはなんて「きれい」な国だったんだろうとため息を吐かざる得ない。明治元年、百花繚乱、立身出世。身分制度がなくなった世の…

ジェフリー・フォード「シャルビューク婦人の肖像」

ジェフリー・フォードは、「白い果実」にしてもこれにしても、話が巧いよなぁ。 ゴシック版いしいしんじというか、いとうせいこう*1というか。 この世にありそうなものをいかにもあるように描くんだけど、実際のところないんだよ、それは。 でもそれが一級。…

ジェイムズ・P・ホーガン「星を継ぐもの」/James Patrick Hogan"INHERT THE STARS"

まさしくサイエンス・フィクション。 SFの傑作として世で紹介されるのに、まったく支障ないもの。原作は1977年に発表されて既に30年を経過、それでもいつの時代に読んでも、これは面白いだろう。 今まで読んでいる本がいけないのか?、SFはスペース・ファン…

マージェリー・アリンガム「霧の中の虎」

:Margery Allingham"Tiger in the Smoke"初読みのマージェリー・アリンガム作品。 ミステリ黄金期の3大女流作家のひとり*1と言われているらしいけど、日本での知名度はほとんどない気がする。とはいえ、アリンガム。面白かったっす。 翻訳が理解しにくいの…

ジェフリー・フォード「白い果実」: 'The Physiognomy' by Jeffery Ford

図書館で借りたんだけど、好きな本すぎてこのままインテリアにしてしまおうかと思うぐらいっす。 中身も勿論のこと、本の装丁が好き。カバー装画が松崎滋の「Babelic Place2(部分)」。その絵に四隅を黒く縁取った表紙に白抜きで「白い果実」と浮き上がる題…

南條竹則「ドリトル先生の英国」

とっても懐かしさに溢れる本だ。 小さい頃、この先生に憧れたのは間違っていなかったと再認識したほど、解説されるドリトル先生が素晴らしく、うんうん頷いてしまった。そして、井伏鱒二の翻訳は名訳だと思う。「ドリトル先生」が、「ドクター・ドゥーリトル…