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-オシツオサレツ日々は過ぎる

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「デイルマーク王国史(全4巻)」

ダイアナ・ウィン・ジョーンズの本はどれも(まったくもうってほど)ハズレがない。文庫じゃない大判の本たちは高くて手がでないからハウル以外は未読だけど、殊に創元推理文庫に関する限り、どれをとっても十分なファンタジー世界が広がっている。


いつか大人買いして一気読みしようと思っていた「デイルマーク王国史」がネットでうまく手に入ったので、自宅に届いたそれをしめしめと。全4巻でかなり長いはずだが、週末と会社から帰宅後の少ない読書時間(プラス睡眠時間を削り)で1週間ちょっとで全部読んでいたと思う。どの本も主人公が違って、本が変わるごとに見方を変えなければいけないので、違和感を呼ぶけど(えーっと、特に1作目と2作目があまりにも違うので、なんどもシリーズなんだよね?と慣れるまでなんども同じデイルマークであることを確かめたりしました・・・)、どう切り込んでも同じ舞台で南北統一のデイルマークが出来ていく過程なんだよなぁと、それがもう不思議で。


最終巻は、なんと私がしばしネット小説で嵌っていた”異世界トリップ”。ま、過去なんで異世界と呼ぶのは語弊があるけど、おぉこんな(個人的に)萌えな設定が英国小説で読めるとはねぇとページを捲る手に拍車がかかった。


2巻目の主人公ミットがいいっす。そして4巻でも活躍。終わりはヤッパリ&ヤッターの思い入れに浸りつつ、コンガラガッタこの複雑歴史を一つにしてしまうこの人はすごいっす。