PUSHMIPULLYU

-オシツオサレツ日々は過ぎる

 青山円形劇場「MITH」

渋谷の青山円形劇場へ行って来た。
この劇場は面白いよね。
いつも何を観せてくれるのか、ほんとワクワクして楽しい。
どこから出てくるのか判らない手の届くところにいる役者たち、
どこからでもどうにも見える円形の舞台。


そして今日の劇は「MITH」。
中山祐一朗さんが出ていることで、友人に手段を選ばず金の糸目なく取ってくれと頼んだチケット。
まったくぁ、チケットが損なんてこれっぽっち思わなかったほど、図らずも面白かった。

佐藤アツヒロ篠井英介陰山泰中山祐一朗の合計で登場人物は4人しか出てこない。
でも、入れ替わり立ち代わり、円形劇場ならではで、出ては入ってぐるぐると動きまわる役者たちに飽きることはない。


特に中山さん〜。
ああ、やっぱりいい味すぎますっ。
劇の冒頭アツヒロと陰山さんが演技中に、円形舞台を下りて、一段下の客席フロアをグルグル。
中山さんは初めてみるお屋敷を散策する演技中なんだけど、客席脇の階段スペースに腰掛けてお客と一緒に二人を眺めてたり、パントマイムしたり、膝上の荷物を落としたお客さんがいて、それにちょうどよく反応していたり、階段に座るのに座布団用意して、ふかふか満足みたいな演技とか観ていて中山さんだーと、ほんまにんまりしますわ。
(そしてこの間に劇は舞台上で別に進行している・・・。でも中山さんが気になるし楽しいんで、ずっと本舞台を見ないで中山さんを目で追っていたヨ)


あとあと、パンって手で電気を消す場面。
真っ暗にしてアツヒロと遊んでいるようなシーンなんだけど、これがまた中山節。
アツヒロがどこにいるんだって騒いでいる中、パンパン(ラップ音?)にキャーって声色を出したり、ニャーンだったり果てはパオーンって・・・。可笑しすぎ。いちばん笑いが出た所だったと思うけど、いや流石だなぁと。


劇自体も飽きなかった。
"MITH"と聞いて神話の意しか出てこなかったけど、作り話っていう意味があるんだと科白の中にあって、ほーっと。じゃ、これも作り話なんだと。でも考えれば考えるほど、その作り話はリアルで、幽霊が現実の人間みたいで、友人と思っていた人物はそうではなくてと最終的にアツヒロの周囲の人間関係がこんがらがっていくんだけど、ああ、すべては作り話なんだなぁと落ち着くのが、なんだかストンと納得。


観賞後よくわからん劇もあるんだけど、MITHはほんとに楽しめた。


余談だけど、帰りに劇場内(こどもの城内)のトイレの外で出てくる友人を待っていたら、篠井英介さんがふらっと出て来た・・・。えっ?!と思わず目を見張った。どうもお知り合いがいたらしく、外で普通にしゃべっていてビックリ。そして陰山泰さんも・・・、うちらが帰ろうか迷っている間に、外へ出ていきました。(やっぱ、帰ったんでしょうかね)劇そのままの身近さに、さらにポイントアップ(笑)。