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-オシツオサレツ日々は過ぎる

ジェイムズ・P・ホーガン「星を継ぐもの」/James Patrick Hogan"INHERT THE STARS"

まさしくサイエンス・フィクション
SFの傑作として世で紹介されるのに、まったく支障ないもの。原作は1977年に発表されて既に30年を経過、それでもいつの時代に読んでも、これは面白いだろう。
今まで読んでいる本がいけないのか?、SFはスペース・ファンタジーの略だと思っていた時期もあった私・・・。だって、その手のストーリーには宇宙モノが多かったし。ふーん、科学を解明するのは興味が尽きることじゃないんだなぁと。おそらく小さい頃に読んでいたら、きっと科学者なり物理学者なり、生物学者なりになりたいと影響させられただろうなと。主人公のヴィンセント・ハントの名前を、周囲が親しくなると「ヴィック」と呼ぶようになっていくのに、なんかニヤケる。このシリーズ、続きも面白そうだなぁ。


この本は手近な近未来を舞台としているけど、さて地球はこれからどうなるんだろうと考えざるえない。ハントの世界は、軍事国家が核放棄をして、その資金を宇宙開発に向けていた。いまの世界は核問題も深刻だが、それ以上に環境問題に人間はやられてしまう気がする。

なによりも二酸化炭素排出国の上位にちっちゃな島国である日本が入っているのは、かなり問題だと思うよ。アメリカやら、中国やらと並んでだよ?真剣に大きさが違うんだよ?人口の多い国として有名なインドをおまけに差し置いてるの。どうしたら、地球温暖化に本当に取り組めるのか、遠い世界の話じゃなくて身近な問題として人々が認識を持つにはどうすればよいか考えないと、今はおそらく良くても、地球には安穏に住めなくなってしまうだろう。そのとき、人間は地球を捨てて宇宙に行く気なんだろうか。

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)