PUSHMIPULLYU

-オシツオサレツ日々は過ぎる

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常〈1〉」

年末になんか面白そうな文庫はないかと、LIBROで物色して買った。
年明けてすっかり買ったことなど忘れていたんだが、「ガラスの仮面」の新刊をどこに置こうかと、思案して開いた棚にひっそり置いてあった。


ヤングアダルト向け?
すいすい読めて、面白かった。
なんも難しいことなど書いてないんだけど、ふとした些細な出来事が考えさせられるような感じ。


いまでは夜でも宣伝照明などで煌煌と明るい街も、つい20年ぐらい前、自分が小さい頃に夜の暗闇が怖いと思っていたように、昔の闇は深かったと思い出すね。
ぽっかりと道にポツンとある自動販売機だけがやたら眩しくて、逆にその周囲の闇が濃くて怖かった。
外灯がない道も珍しくなくて、どこを通ったら大丈夫で、そうじゃないのか、子供なりに基準があった。
あの闇は、やっぱなにか居ても不思議じゃなかったもんなーと。


手首だけのるり子さんとか想像すると、ちょっとだめなんだけど、美味しいごはんと引き換えにすると、それは主人公と一緒でプラス要素に余りありますね。
妖怪アパートの幽雅な日常 1 (講談社文庫)