レオン "LEON"
例えば、葉っぱの大きな鉢植えの観葉植物を飼いたいと思ったり、 キュートな豚の鍋つかみが欲しいと思ったり、 苦手な牛乳を少しは好きになったり、 しなかったでしょうか?
”凶暴な純愛”という売り出し文句にちょっと敬遠しつつも、観に行った当時。どこかにある家のノートに感想と葉っぱの絵を書いた覚えがある。探しだしてそのままここへ書き写そうかと思ったけど、余計に部屋が乱雑になるだろうことと、これも同様だが碌なことはあまり書かれてないはず。
何がすきかって愚問なぐらい、よくわからない。前振りとして、リュック・ベッソンの「グラン・ブルー」と「ニキータ」に見惚れ、エンゾから「おかしなおかしな訪問者」と「グランマスクの男」を観て首を傾げつつ、とてもジャン・レノが好きである。
映画の結末を言ってしまえば、とてもかなしい。レオンとマチルダの不安定ながらも生き延びていく未来をちょっとは想像していたから。それがその言葉通り木っ端微塵であって、あそこは最期のレオンの逆襲に喝采を浴びせつつも、泣けてきた。それから、マチルダ(ナタリー・ポートマン)がレオンの植物を土に生けてやるのに更に泣き、駄目押しのように流れたエンドロールにSTINGの歌声だった。
泣けるからいいとか、そういう次元ではなくて、作りも映像も俳優もストーリも音楽もどれもが私にとっては非常に愛しいと思える映画の一つ。