PUSHMIPULLYU

-オシツオサレツ日々は過ぎる

「天使は瞳を閉じて」ミュージカル版

かなりの面倒臭がりなので、自発的といよりは今日も誘われるがままに、観劇に行く。

題目は鴻上尚史の「天使は瞳を閉じて」の、ミュージカル版。これの初演は15年前らしい。お恥ずかしながら、劇団「第三舞台」も学生演劇のバイブルという存在も「天トジ」も全く聞いたことがない。流石に鴻上尚史という名前は知っていても、この辺の情報は、すべて劇場で買ったパンフから仕入れた俄か知恵だ。映画のパンフだったら、こんなに親切じゃないんだけど、情報がいっぱいあって知恵がいろいろつくね、コレ。

主役の天使は、天野ひろゆき純名りさ。友達に観に行くと聞いた時には、キャストも覚えていたはずだが、観終わるまで歌も踊りも上手いなーと思っていたのが、純名りさだったとか(当たり前やんけ!)、あの子かわいいなぁと観ていたのが、辺見えみりだったとか、かなりおトボケだった。個人的には橋本さとし電通太郎がハマり。

亀とか狸等以外に人間がもういなくなってしまったと天使が思っていた世界に、ひとつだけバリアのような壁に囲まれて暮らしている人間たちが生き残っていた。天使にとっては憧れた人間。人間にとっては壁のある閉ざされた世界。それでも人生は面白おかしくて楽しい。

とある結婚式に紛れ込んだ天使は人間になって暮らそうとする。ペプシをコークで割るような(実際にはペプシの缶をコークの瓶で叩いてふっ飛ばしていた!ウケたよ。)

楽しい人生には浮き沈みがある。夢が叶っても終わらない人・夢がない人・夢ではないけど成功してしまう人・夢をその手で作ろうとする人、人の夢は様々ですべてが均一でなく叶う確率も違う。周囲に居てもその落差に絶望してしまう人に巻き込まれる、ある意味罪のない成功者。

そして、ふと疑問に思う閉ざされた壁の存在。壁の向こうには更なる可能性があるんじゃないかと思って、事態は緊張を孕んで行く。

ミュージカルだから歌がね、ずーっと頭に残っているんだよね。良かったからって思わずCDも購入してしまったので、オケピ並に。それも天使が歌うキレイな意味のあるのではなくて、安らぎ腹筋君とか俺達、天才!!とかその辺。頭が空白で何も考えてないと知らない間にバックミュージックになっているあたり浸透度が高い。それだけ面白かったと思いますわ。