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-オシツオサレツ日々は過ぎる

ガース・ニクス「古王国記3 アブホーセン 聖賢の絆」

その日の朝、ネットで調べた図書館の蔵書検索で「アブホーセン」が最寄りの図書館で貸し出し中だったら、本屋に行って新刊を買って来るところだった。
ところが幸いにも、貸し出しの文字は図書館名の横に並んでいなく、これは運の問題だとチャリで図書館へ飛ばすことしばし。せこくも棚に並んでいる「アブホーセン」を手に取って早くもキープしてから書棚を散策した。ええ、それだけでその日はいい日でした。(ははは)

同じ日の夕方(日曜でした)、炬燵で腰を落ち着けて早くも読んでしまおうと、本を開く。→捲る捲る→夕食で30分断絶→捲る捲る→風呂へ持ち込み1時間近く半身浴のまま読みふけり、20分は全身洗いに断絶→いつでも寝る準備少々→ベッドで横になり、捲る捲る→あれ?気付けば夜中の1時半、アブホーセンは終わっていた。

自白すれば読むのは(早い人と比べれば)そんなに早くなく、この厚さで1日読了に自分が慣れていません。読み終わって自らビックリで、いやー、それだけ思わせぶりな伏線が多くて面白いのと、これを知らねば寝られるかという心境だったのかと。

出だしのプロローグが「サブリエル」を読んだばかりの私にはショックで、それを知らずに助け合うライラエルとサメス王子が健気で肩入れしてしまうし、モゲットと不評の犬の関係も気になるばかり。前作の「ライラエル」では怯えていた印象の強いサメスくんが、機転もいいし、本領発揮しだす後半は見物。

思わせぶりな聖賢の話が明るみになっていくにつれて、壮大になっていく終盤に差し掛かったところで、「やっぱりね」というのと、「えぇっ!!」という効果音がいるでしょう。不評の犬〜。猫のモゲットよりも、私は犬派でした。結末は本当に良かったんだけど、不評の犬のことを考えると、「あぁ」ですかね。訳者のあとがきの通り、著者的にはまだ続く様子?いや、本当に期待してますから、この終わりは十分続けられます。


アブホーセン―聖賢の絆 (古王国記)

アブホーセン―聖賢の絆 (古王国記)