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-オシツオサレツ日々は過ぎる

ドロシー・L・セイヤーズ「死体をどうぞ」Dorothy L. Sayers "Have His Carcase"


ネットや古本屋で探し出せなくて、偶々貰った図書券を活用しようと、珍しく通常本屋で購入したのが、この巻。


ミステリを読んでいると、常に思うが、わたしは絶対推理小説家にはなれない。
事実を脚色して書くとか、起こった事に対して文章を書く事は苦痛じゃないんだけど、どうしても推理小説の謎やしかけをはめこめる想像力と応用力がないからだ。


実感したのは、ここの被害者宛に届いていた手紙が暗号ではないかと、ハリエットとピーター卿が一緒に解読作業をしだすくだり。暗号の解き方の理屈はわかるんだが、思考力が文中で図解されても、頭が追い付いていかない・・・。うん、ちゃんとやれば、この暗号は解けるんだなという所で、諦めも半ば自分を満足させておいた。


ハリエットが事件に遭遇し、それを助ける?手伝う為にピーター卿がくりだす話。
死体を見つけたと新聞社に自分の名前と共に売り込むハリエットは、なんかいい女とは言えずにあまり好きになれず(それなのにピーター卿が彼女に更に入れ込んでいる為、余計)、しばし幻滅した覚えが・・・。とはいえ、バンターがひとりいい所で面白く尾行をしたりがいいです。

死体をどうぞ