PUSHMIPULLYU

-オシツオサレツ日々は過ぎる

シェイクスピア・ソナタ@PARCO劇場

かなり絶不調の金曜日、仕事明けの19時開演。
それでもチケ代高いこの公演で、しかも席はA列(前から4列目)を見逃してはなるまいと、終業の18時きっかりに会社を飛び出して、渋谷へ向かった。当日セブンイレブンでチケットを引き換えるまで、場所はbunkamuraだと思っていたので、あぶないあぶない。


松本幸四郎を生で観るのは、歌舞伎以外では初めてだった。なぜか馴染み深いような人の気がしていたが、特別おっかけしていたわけでもなく*1、どうして今回チケを取ろうと思ったんだろうと改めて自問したほど。


全体的に面白い脚本だった。不調でぼぅっとした頭では意味深な科白を完全には掴みきれてなかったとは思うが、端々に散りばめられた人間関係の駆け引きが思わせぶりで、役者だなぁと純粋に思った。キャストが誰が出る以外に気にしてなかったけど、演出・脚本は岩松了氏でやっぱりとね。


全部で8人の登場人物が入れ替わり立ち代わり誰かと話をしていくシーンだが、松本幸四郎豊原功補の2人の場面がよかったな。豊原さんはタッパあって舞台映えがいい。鏡見ながら髪の毛括る姿だけでも格好いいなぁと思うしね。それでまた不実なハムレット(笑)役がまたいい。おぉ、ここはウケると思った「髪の毛が伸びるのが早いか、爪が伸びるのが早いのか、そのケータイで調べろ(覚えていようと思ったのに、これを調べる原因となったのはなんだっけ?覚えている過方教えてください)」と座長役の幸四郎氏に言われているあたりの掛け合いとか笑えた。


絶対どこかで(最近の舞台で)観たことあると思ったのが、長谷川博己
どこで観たのか本当に思い出せなくて、阿佐ヶ谷か?新感線か?と思ったが、調べてみたら世田谷パブリックの「AOI」だったかと大いに納得。*2キレのある演技で強気な役柄がはまるなぁと思いきや、最終盤に泣き崩れるシーンも掴むなぁと。そこで大変なことをしてしまった息子に、あくまで今日の舞台の出来に対して、叱責をあびせる座長は親子愛だなと思った。


緒川たまき。美人だ。劇と現の境界がないような女性を演じていて、どこまでが演技なのかわからない怖さがうまい。

*1:王様のレストラン」を見逃さずみていたことぐらいしかないはずだ

*2:ってか生年月日みて、自分と同世代なことにちょっとショック。大人だ・・・。