PUSHMIPULLYU

-オシツオサレツ日々は過ぎる

音楽劇「ガラスの仮面」

場所はさいたま芸術劇場。
まー、本多劇場とか、世田谷パブリックに比べたら、地元範囲。
開演は13:30だけど、のんびり出かけても間に合うし、ヨユーヨユーと思って「与野駅」に辿り着いたのが、13:15。開演の15分前。
しっかし、駅のロータリーに出て、ここ駅違うじゃん!!と突然悟る。
芸術劇場の最寄り駅は、「与野駅」じゃなくて、「与野本町駅」なのだった!!
最近すっかりこないので、本当にすっかり忘れていた。
JRの路線も違うし、とにかく劇はもうすぐ始まってしまう。
自分の惚けぶりに腹が立ったね。


んで。
乗り換えもある路線で与野本町駅まで行くのは、今更な気がした。なにせかなり癪だ(個人的意見として・・・)。んじゃ、観に行くのやめるかとも思ったが、せっかくのチケ。ガラスの仮面なぞと思っても、勿体ない事この上ない。で、前の職場でこの辺りはよく行き来してたから、もしやと思って、駅前の地図を具に見ると、「与野駅」から「与野本町駅」までは、見事にまっすぐ歩けばいいようだ。電車なんかで行くよりも、絶対早いと自負。(ここでタクシーを使うことは、勿体ながりの私には検討外の手段)

てくてくてくてく。

歩きましたよ。

しかも「与野本町駅」から更に徒歩でしか行けないさいたま芸術劇場の遠さに気が遠くなりかけ、小雨が降り出した頃、汗だくで劇場に着いた。すでに開演されて、はじめの5分ほどは入れないと中で待たされる。とはいえ遅刻範囲が10分以内だったのは、よくやったと自分に言ってもいいだろ?と・・・
おまけに待っている間、オープニングに客席後方から現れる月影先生役の夏木マリ等が、ちょうど入っていくところで、ロビー間近で裏方のように見てました。


して、ガラスの仮面
いやー、面白い。
興味半分でチケは取ったし、期待みたいのはあんましてなかったけど。久々に見た(アニメ→ドラマ「安達祐実」→漫画本)これが、こうも面白くなれるとは、蜷川先生ほんとに流石ですとしかいいようがない。
北島マヤ(大和田獏の娘さん)はまさしくマヤで、姫川あゆみ(荒川静香似のバレエダンサー)はあゆみさんだった。
これほど二次元(原作)と三次元(メディアミックス)が、違和感なく味わえたのは、題材が演劇で、それを本当に演劇という手段を介するからなんだろうか。音楽劇というのも、漫画の独白や演劇の楽しさを表現するのに、すごく適していた。月影先生が、夏木マリ風に歌うのは始めはどうかと思ったが、段々慣れてしまい(歌もうまい)拍手がしたくなるように出来ている。


それと芸術劇場のあの舞台。
すんげ広いのよ、奥行きが。
コンドルズの公演で来た事あるから、なんとなく知っていたけど、あんなに広いとは思わなかった。楽々50メートル走ぐらいできちゃうんじゃないの?普通左右に移動するように流れていく演劇が、奥から前に迫ってくるのは、楽しい。観客はいいけど、演者たちはかなり大変だったのでは?と思う。


演劇の一生懸命さ、楽しさを追求する話に、少なくとも劇場に足を運ぶほどには演劇を好きな私ら(観客)が、見惚れないはずないんだよなと。ひさびさにどきどきわくわく。なんか目がキラキラしちゃうほどのニンマリできるあっという間の舞台で、すげー楽しかったんだよ。
あなどれませんぜ、ガラスの仮面
美内すずえ先生、完結をいつまでも待ってますんで、お願いしますと。