ドロシー・L・セイヤーズ「ベローナ・クラブの不愉快な事件」Dorothy L. Sayers "The Unpleasantness at The Bellona Club"
セイヤーズは創元推理文庫で浅羽莢子氏が翻訳しているのが、まず気に入りに増して、表紙の西村敦子氏のかわいいカバー絵が本の内容と連動して思わせぶりで楽しい。読んでいる間は、このカバー絵のあの瓶は?靴は?なんだろうとか、分け判らないのが、読後は「ああ、そうか」と非常に納得する。
ベローナ・クラブは、ピーター卿の頭の良さに、ほぅとするねぇ。
クラブで眠るように死んだご老体を医者と一緒に検死して、不可解な点に気付くとか、怪しいヤツにさもそうも思わせないで、はったりで追いつめるとか、ハリエットもまだ出ないし、あんまり期待しないで読んだものの(2月に買ったものの取りおいて先に「毒を食らわば」に手を付けているし)、探偵するピーター卿が意外にも面白くて、よかった。