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-オシツオサレツ日々は過ぎる

ロアルド・ダール「チョコレート工場の秘密」 Roald Dahl "Charlie and The Chocolate Factory"

恩田陸氏の「上と外」の署名の由来がわかった気がする。 そもそも読みはじめた理由が、恩田氏の推薦図書だったからだし。 児童書、子供の頃読まなかったのは、絵がかわいくないせいだと思う。 おまけに、チョコレート好きな子供でもなかったし。 とはいえ、…

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「グリフィンの年」

3月に読んた「ダークホルムの〜」続編。末っ子のグリフィンエルダが魔法大学に入学する学園ストーリー。登場人物はグリフィンだったり、ドワーフだったり、皇帝の息子とかだったりするが、こうなんでいっぱしの友情&恋愛ストーリーなんだかって首を傾げるほ…

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「魔法使いハウルと火の悪魔」

ふらっと久々行った図書館で見つけたハウル。おお、人気で常に貸し出されてんのかと思っていたが、どうしてあるじゃないか。宮崎駿に映画化されて話題になる前の版だから、目立たなかったのかな。 ああ、映画の宣伝で一部流れていたのはここだったのかとか、…

ドロシー・L・セイヤーズ「五匹の赤い鰊」Dorothy L. Sayers "The Five Red Herrings(Suspicious Characters)"

この本を読んでいる時期に40℃の高熱を出し(且つてない・・・)寝込んだのだが、熱に魘されつつ浅い眠りの中、夢の中にピーター卿が出て来て、この事件を解決しようとするのだが、あれもこれも俺ではないと誰もが証言し出して、誰も犯人じゃない、やっぱり自…

ドロシー・L・セイヤーズ「死体をどうぞ」Dorothy L. Sayers "Have His Carcase"

ネットや古本屋で探し出せなくて、偶々貰った図書券を活用しようと、珍しく通常本屋で購入したのが、この巻。 ミステリを読んでいると、常に思うが、わたしは絶対推理小説家にはなれない。 事実を脚色して書くとか、起こった事に対して文章を書く事は苦痛じ…

今市子「幻月楼奇譚」

本社で研修2日目。 朝、慣れない7時台に家を出て、眠さ満載。そして、心地よい解説者の穏やかな声。寝るにはもってこいの、なぜかいちばん前の席で意識をなくすことしばし。いやー、堪えるのが、大変だった。 終わり時間が予定よりも早くて、微妙に事務所に…

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「九年目の魔法」創元推理文庫

不思議な繋がりに、読み進める手が止まらず、かなりの最速さで読んだ。「あしながおじさん」のもっとファンタジー版みたいな、まっさかと思う展開に読まされます。すっごい面白い。 九年目の魔法 (創元推理文庫)作者: ダイアナ・ウィンジョーンズ,Diana Wynn…

ドロシー・L・セイヤーズ「ベローナ・クラブの不愉快な事件」Dorothy L. Sayers "The Unpleasantness at The Bellona Club"

セイヤーズは創元推理文庫で浅羽莢子氏が翻訳しているのが、まず気に入りに増して、表紙の西村敦子氏のかわいいカバー絵が本の内容と連動して思わせぶりで楽しい。読んでいる間は、このカバー絵のあの瓶は?靴は?なんだろうとか、分け判らないのが、読後は…

小野不由美「東の海神 西の滄海」講談社ホワイトハートX文庫

根底的な意味ではウィン・ジョーンズと一緒。考える生き物は、考えることが仕事。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「ダークホルムの闇の君」

初のウィン・ジョーンズ。独特な世界構成に入り込むのをちょっと躊躇ったが、世界も魔法も人でないものも多々あれども皆思うことは一緒なんだなーと、気負い込んでいたのだが、噂に違わずよいファンタジーだった。この人の本はハマるわ・・・ダークホルムの…

ドロシー・L・セイヤーズ「毒を食らわば」Dorothy L. Sayers "Strong Poison"

そもそもセイヤーズのウィムジィに会いたくなったのは、よくあることだが違う本からの流れである。 昨年読んだコニー・ウィリスの「犬は勘定に入りません〜消えたヴィクトリア朝花瓶の謎」による。 ウィリスのこれは、かなり面白い。過去既読の自分ベスト3…

ドロシー・L・セイヤーズ「不自然な死」Dorothy L. Sayers "Unnatural Death"

続く続くセイヤーズ。まだまだ未読の本はある。 ピーター卿をみていると、やっぱりお金がないよりもあった方がよいなと思うよ。 探偵代理人のクリンプスン嬢がいい味。老女なんだけど、変な関係かと勘ぐるパーカーが可笑しい。 過去に既読だったらしく、結末…

ドロシー・L・セイヤーズ「雲なす証言」Dorothy L. Sayers "Clouds of Witness"

正月から突如始まったセイヤーズ読破を続々と・・・。 ひさびさに利用した送料単価の安い”ふるほんホームズ”でこれと「ベローナクラブの不愉快な事件」「不自然な死」の初期の2作を購入。嬉々として読みはじめる。 殺人犯で捕まえられたのが、自分の兄にして…

ドロシー・L・セイヤーズ「誰の死体?」Dorothy L. Sayers ”Whose Body?”

たぶん、あまり読まなくなって段ボールに押し込められている箱をあければ(過去に読んだのは確実で)、この本が出てくる気は大いにしたが、馴染みのブックオフで100円セール棚にピーター卿を見つけてしまい、ついつい購入。 「誰の死体?」、題名に「?」が…

宮部みゆき「ぼんくら」(上)(下)

作者もひいては主人公もぼんくらではありません。 宮部みゆきの時代物の中では、「震える岩」がいちばんだったけど、「ぼんくら」も並べていいと思う。 宮部みゆき ぼんくら(上)講談社文庫 590円 2004/4/15発行 宮部みゆき ぼんくら(下)講談社文庫 590円…

ドロシー・L・セイヤーズ「学寮祭の夜」Dorothy L. Sayers "Gaudy Night"

正月ぐらい本を読む暇ぐらいあるだろうと、嬉々として年末休館前に図書館へ。 そこで借りたのが、セイヤーズの「学寮祭の夜」。 貴族探偵のピーター・ウィムジィ卿が活躍するこのシリーズは、10年ぐらい前、高校の時に友達が嵌って、貸してくれた覚えがある…

ガース・ニクス「古王国記3 アブホーセン 聖賢の絆」

その日の朝、ネットで調べた図書館の蔵書検索で「アブホーセン」が最寄りの図書館で貸し出し中だったら、本屋に行って新刊を買って来るところだった。 ところが幸いにも、貸し出しの文字は図書館名の横に並んでいなく、これは運の問題だとチャリで図書館へ飛…

ガース・ニクス「古王国記1 サブリエル 冥界の扉 」

シリーズものを、続きだと知っていながら途中から読むのと、全く知らなくて読んでから気付くのと二通りが私にはよくある。(待っていられないんだろうか・・・) 今回は確信犯の前者。3巻ものの続きなのに、2巻目から読み出して、戻ったそもそもの始まりがこ…

ガース・ニクス「古王国記2 ライラエル 氷の迷宮」

図書館の書棚で目をひく本だった。 カチッとした印象のある大きさと厚みで、黒地に魔法の書を思わせるデザインのよい装丁。 これが全3巻セットで「サブリエル」「ライラエル」「アブホーセン」と並んでいたら、雰囲気ありすぎて、それだけでいとも容易く手に…

クライヴ・バーカー「アバラット」

異世界へ入り込んだ少女キャンディの冒険譚。 こう書くと、ファンタジーにはどこにでもある在り来たりな話になってしまうが、読んでみるとアバラットはアバラットであり、それ以外のなにものでもない。 図書館であっ、これって結構面白そうってなにかで見た…

コニー・ウィリス「犬は勘定に入りません」

うん、ウィリスは面白いという結論。 そして格別、この「犬は勘定に入れません」という本。 「ドゥームズディ・ブック」のように誰もが死ぬのでなく、全く奇跡的にも誰も死なないし(勿論勘定に入っていない犬も猫も)、ユーモアたっぷりで、タイムトラベル…

フィリップ・プルマン「黄金の羅針盤 & 神秘の短剣 & 琥珀の望遠鏡」

ライラの冒険シリーズ切欠は新潮文庫なので、またYonda?ポイントを貯めようと物色したからに他ならない。 ところが読み出してみると、これが殊の外面白い。同じような年代の少年少女であるハリーとかペギー・スーとかの世界とは一線を画する。舞台が圧倒され…

吉田篤弘「つむじ風食堂の夜」

返却期限を過ぎた図書館の本をやっと読む。 ほっこりと、なんでもないことのようだけど、温かくなる。2時間もあれば捲りきってしまう、しめて158頁の物語。背表紙を含めた表紙が真っ黒で、白地に浮き上がる題名にぽつんと星が1つ。逆に裏面は真っ白で、…

ジャスパー・フォード「文学刑事サーズディ・ネクスト1 ジェイン・エアを探せ!」

邦題は「文学刑事サーズディ・ネクスト1 ジェイン・エアを探せ!」。休日にぶらっと寄った図書館で奇妙なシュルレアリスムぽい表紙絵と相俟って目を引く不思議な本だった。 さて現代日本で「ジェーン・エア」の知名度はどれくらいあるんだろう。「文学刑事…

デイヴィット・ベニオフ「25時」

新潮文庫の100冊で、どうしてもYonda?ストラップが欲しくて、買った一冊。毎年思うが、100冊もあるのにどうして自分に読みたい本がこの中にはないんだろうとウロウロと本屋で悩んだ末の一冊だった。 ブルックリンの同じ世界で彼を知らぬ者はいないほ…

ジェイン・オースティン「自負と偏見」

久しぶりに読書したなと感じる本だね。版が古いこともあるし、頁の行間や文字の詰まり具合にしめしめしつつ、いつになく暇を惜しんで、あるときは風呂場に半身浴しつつ、あるときは通勤バスに揺られ、あるときは頁につっぷしたまま寝つつ、積極的に読みきっ…

恩田陸「三月は深き紅の淵を」

これを読んで読みたくなった本たち。 ロアルド・ダール作/田村隆一訳「チョコレートの工場の秘密」 ロレンス・ダレル作「アレキサンドリア・カルテット」 マーク・マクシェ―ン作「雨の午後の降霊術」 デボラ・クロンビー作「警視の隣人」

恩田陸「六番目の小夜子」

恩田氏の本に興味を初めて持った頃、読みたい読みたいとブツブツ呟いていた私に、友が貸してくれたもの。デビュー作であり、既に絶版の秋里和国の絵が表紙になっている文庫版のやつだった。 とはいえ、家に来てから手に取って読むまでに(よくあることだが)…

恩田陸「ライオンハート」

どっちが後だか先だか今でも知らないし、調べる気というのもないが、少なくともこの題名に私はスマップの歌の方が先に思い浮かんだ。読み終わって何か書き留めておこうと思っている今も、ライオンハートの歌がグルグルバックグラウンドミュージックになって…

恩田陸「上と外」シリーズ

恩田陸読破計画推進中(自分で命名…)に始まった、書下ろし発売シリーズ。題名は「上と外」、なんでかちぐはぐでよくわからんタイトルだけどよくわからんままにしっくりくる。滅法面白くなってきた、第3巻。1巻目はまだまだ序盤、なにが始まるやら全くわから…